ハッピーバースデイ(きよぴ)

ハッピバスデ〜〜かおりさん〜〜♪

「お母さん、お誕生日おめでとう〜!」

「ありがとう、これはなあに?」

「私からのプレゼント。これはね、最近話題になってる商品でOQTA HATOっていうんだ。相手を思ったら鳴く鳩時計でね。 例えばね、あたしがお母さんのことをおもいだしたら、こうやってボタンを押すと…(とスマホのボタンをタップする)」

ぽっぽー♪

「こうやって鳴くんだ〜、ふふっ可愛いでしょ?♡」

「ありがとう。母さん嬉しいわ〜」

「思い出すたびに、このハトを鳴らすから。これで私が東京に帰って、おかあさん独りになっても寂しくないでしょ?ほら、こうやって・・」

ぽっぽー♪ぽっぽー♪ぽっぽー♪

「親孝行ね。いい娘をもったもんだわ〜 誰に似たのかしら? ・・・天国のお父さんに感謝しなきゃね」

「あはは、うるさいくらい鳴かすから〜」


ーーー三週間後ーーー


「お母さん、ハト鳴ってる〜?」

「最近、鳴ってないわよ」

「へっ? そんなことないと思うけどなあ。毎日ボタン押してるんだけど、聞けるタイミングがあってないのかしら?」

「なってる素振りもないわよ。 ちょっとよかったら、いま鳴らしてみてくれる?」

「おっけー、、、、、、、はい、、、鳴らしたよ〜」

「・・・・・・・ウンともスンともいわないわね」

「ふ〜ん。おかしいなあ〜。まだ何も鳴らない?何かが引っかかってたりするのかな?母さん、そこに鳩時計ある?」


「ええ、眼の前にあるわよ」


香が鳩時計の穴を覗くと


鳩時計のハトの背後、、闇奥から、男がぎょろりと覗き返していた。


「きゃあッ!」


―――――――1年前の今日、保険金目的で香が毒殺した旦那だった。


「母さん?母さんどうしたの?」


カチャ・・・ポッポー♪

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HATO小説部

OQTA HATOの小説をみんなで書き、出版を目指す部活です。